日本医事法研究学会

名称:日本医事法研究学会 
略称:MLSJ
英語名:Medical Law Society of Japan
主たる事務所:〒164-0013 東京都中野区弥生町3-24-11東大付属前学術振興センター内
電話:03-6383-3706(東大付属前学術振興センター内)
URL;https://mlsj.admin-law.net/

理事長:戸口つとむ(特定行政書士・医療福祉アドバイザー)


設立趣旨書

医療の世界は特別な身分制度が横行する異質な世界である。患者を患者様と敬意を示しているようであるが慇懃無礼そのものである。また、医師を中心とする看護師や医療スタッフ間にも強烈な身分制度があり差別やいじめの温床となっている。治療においてもチーム医療と言われてきているが欧米のそれとは大きく異なるのである。欧米においての医師とコメデイカルとの関係はわが国とは大きな相違がある。欧米の民主主義は長い歴史の中で培われてきており、我が国のような見せかけの民主主義ではない。医療の世界においても同様で、我が国のチーム医療は医師を絶対的頂点とするピラミット型のチーム医療で医師の指示は絶対で反論することさえ許されていないのが現実である。欧米においてはコメディカルが医師の意見に反論することは日常茶飯事であり、全ての医療人が対等に参加するチーム医療が実施されている。しかし、我が国の各学会においてはコメディカルの用語が医療人の上下関係を暗示して不適であるとの見解を出しているが、建前と本音があるように思える。我が国の、このようなピラミット型のチーム医療で患者のための真の医療は行えるのであろうか疑問である。

当学会の研究目的は、医事法という法律の研究であるから、前述したことは関係ないように思われるであろう。しかし、我が国は法の支配の国である。そのために医療改革も法律から始めなければならないと考えるのである。医師の絶対権力型のピラミット型チーム医療は一日も早く改善しなければならないのである。しかも、その諸悪の根源は、医療資格のほとんどが医師の指示に基づかなければ行いえないことである。医師は絶対で、レントゲン知識が未熟でもレントゲンを使用することができるのである。レントゲン写真の読み方が分かるベテランの診療放射線技師も医師から求められれば別であるが、医師に意見を述べることはできないであろう。患者もしかり、医師の意見に反論することはタブーである。セカンドオピニオンですら未だに普及していないのはなぜであろうか。国が法律により患者を支援し、制度の改革を進めても旧態依然の業界の体質は変わらない。もっと驚くような強力な法改正をしない限り変わらないのである。医療事故、医事紛争も少ないとは言い難いであろう。多くの医療事故やトラブルは泣き寝入りが多いからである。その解決策は法の整備や法解釈等の適正な法の運用が大きな力となることは事実であろう。確かに、法がどんなに整備され進んでも医療事故が防げるわけではないが法の整備によってリスク管理が徹底されれば決してマイナスには動かないであろう。
当学会は、医療政策のための法の整備と法解釈により国民のための真の医療制度を構築するために日本医事法研究学会を設立するものである。

令和6年12月19日

発起人一同


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